大工さんが作った本棚
家具は作る人によって設計手法が変わります.
家具屋さんは工場で,大工さんは現場で作りますから,使う道具や材料,可能な精度にも制限があります.
この本棚は子供部屋に設置されたものです.シナベニアというごく一般的に売られている材料の,定尺寸法の中でいかに簡単に,フレキシブルな本棚を作ることができるかを考えました.
大きなボックスの中に小さなボックスがはめ込まれた構成で,適度に棚内を分節しつつ,本だけではない大好きなものを飾れる場所を組み込みました.
白染色で,柔らかなシナの木の色を残しつつ,背面はお嬢さんが大好きなくすんだピンク色に塗って,部屋に華やかさをもたらしています.
寸 法:1800W×260D×1080H(床から2035)
本体・棚板:シナ積層合板24t(小棚のみ12t)
自然塗装白染色
背 板:シナ合板5.5tAEP塗装
設置場所 :目黒の家
製 作:スケール
撮 影:西川公朗